MuseScore でケーナ (Quena, Kena) 譜
2023.2 昨年12月にMuseScore V4が公開されましたが、バグも多く、プラグインの仕様の変更点が明らかになっていないため、V4では動作しません。V4が安定し、プラグイン関連の情報がえられてから移植する予定です。時期は未定です。
MuseScore Ver3.3対応のプラグインを公開しました。(プラグインファイルは、下記リンクのMuseScore本家のサイト内のみに置いています。)2019.12.27-2020.1.5
・Shakuhachi Notation 尺八
・Shinobue Notation 篠笛
・Koto Notation 箏/琴
・Shamisen Notation 三味線/三絃
・Quena(Bolivia) fingrting ケーナ
・Jianpu notation 数字譜
使用方法は、本サイト内の旧バージョンとほぼ同様です。
最近のWindows10では、上記に同封の音符表示用のフォントを「すべてのユーザーに対してインストール」しないと表示されない場合がありますので注意ください。
以下は、旧バージョンについての内容です。
五線譜作成ソフト「 MuseScore 」は、オープンソースのフリー(自由)ソフトウェアで無料(フリー)で公開されています。2015年3月にVer2.0となり、機能も豊富で完成度も高く優れたソフトとなりました。
そこで、ケーナ入門者/指導者等のために、入力された音符の下にケーナの運指図やドレミファ等を表示する機能(プラグインとフォント)を付加しました。ご自由にお使い下さい。ボリビアタイプのケーナを対象としています。運指は、「ケーナへの道」のuchiさんの監修によります。
2012.6.11-2015.6
MuseScoreによる五線譜に本プラグインによってケーナの運指とドレミ、CDEを並記した例(G管の場合)
ドレミと運指を表示し、さらにCDEを表示位置を下げて色を変えて表示されています。
・上記のケーナ運指図のMuseScoreファイルQuenaBoliviaV2FingeringsAll.mscz 下記のフォントがインストールされていれば正常に表示されます。
運指だけ、英語音名だけ、ドレミだけを表示した例(選択した音符だけに振ることもでき、大きさや色、位置も変えることができます。)
ダウンロードとインストール Download and Install
下記の、尺八用プラグイン本体(拡張子がqml)1点と、表示用フォント(拡張子ttf)が3点必要です。
プラグインは、下記ファイルを右クリック等で保存して、指定の場所に置いてください。保存時に拡張子の.qmlが変更されないよう注意してください。
Quena_Bolivia_v2_02.qml (2015.6.8版)
インストール場所
MacOSX では、下記です。
~/Library/Application Support/MusE/MuseScore/plugins
この意味は、各自ユーザーのホームディレクトリ[~]以下の[ライブラリ]→[Application Support]→[MuseScore]→[MuseScore2]→[plugins]
途中にある別の[plugins]フォルダに入れないでください。
[ライブラリ]のフォルダを開くには、ファインダーからoptionキーを押しながら画面上端の[移動]を使います。
または、[書類]フォルダ中のMuseScore2→プラグイン 内に置くことでも可能です。
なお、MuseScore2.0は、MacOSXの10.6(Snow Leopard)以前では動作しません。10.7(Lion)以降が必須です。
Windows、Linuxの方(Macも)は、プラグインのインストール方法(MuseScoreのサイト内)参照
Windows XPでは、プラグン自体は動作するようですが、開かれたパネルが空となり操作不能であることを確認しました。これについてはMuseScore自体の開発に使われているQtの問題であると考えられ、対応は不可能です。
フォント
使用するフォントファイル
3つのフォントを各OS (WIndows, MacOSX, Linux等)にインストールして下さい。ダウンロードしたフォントファイルをダブルクリックするとインストールを開始できます。下記3つのフォントファイルは、インストールが済めば不要ですので削除してもらっても問題ありません。
(注:上記のプラグインの場所に置くだけではインストールされません。プラグインを実行後に、運指でなく英文字が表示されるのはフォントのインストールがうまくいっていない場合です。)
- QuenaBoliviav2.ttf ボリビアケーナ用運指フォント (2015.6.8更新)
- Doremi.ttf (ドレミ♯用フォント)
- Doremib.ttf (ドレミ♭用フォント)
フォントをインストール後、MuseScoreは再起動する必要があります。
フォントが正常にインストールされていない場合には、ケーナの運指でなく英文字が大きく表示されます。
MuseScoreでのプラグインの起動まで
上記のインストールを行っただけでは、プラグインのメニューには、[Quena FIngering] が表示されません。
MuseScoreのメニューの[プラグイン]→[プラグイン マネージャ]を開き、Quena_Bolivia_v2_02をチェックして下さい。
メニューの[プラグイン]内に表示され、使用できるようになります。
より詳しくは、ページ下部にリンクのある尺八用プラグインのページを参照下さい。
このプラグインのライセンスは、MuseScoreと同様の GPL Ver.3です。
操作法と機能
何か音符が入力されている状態で、
メニューの[プラグイン]→[Quena FIngerings]から起動すると、メニューウィンドウが表示されます。
- Quena type では、ケーナの種類を指定します。起動時にはG管となっています。半音ずつ上下1オクターブの長さに対応しています。
- Display では、
DoReMi+Fingering(ドレミと運指)
CDE+Fingering(英語音名のCDEと運指)
Fingering(運指のみ)
DoReMi(ドレミのみ)
CDE(英語音名のみ)
が選択できます。
- Font Size では、文字サイズを指定できます。
- Y Position では、上下方向の位置を調整します。正の値で下側、負の値で上側に移動します。
- X Position では、横方向の位置を調整します。正の値で右側、負の値で左側に移動します。
- Part では、表示する声部を選択します。MuseScoreでは4つの声部を使用できます。MuseScoreの入力画面の右上の1 2 3 4参照
- Color では、表示色を選択します。黒、赤、青、緑、紫、灰色から選択できます。
プラグインを起動してケーナの種類を選択(中央のG4が、通常のG管)
(もし、五線譜の表記を全体的に1オクターブ上げている場合には、High G5を選ぶと運指を変えずに表示できます。)
指使い/ドレミ/CDE等を選択
和音の場合には、運指がある場合は横に並べ、音名のみの場合には縦に並べます。
表示した運指を削除するには、
・[編集]→[元に戻す]、
・一文字を右クリックして[選択]→[全ての類似した要素]によって選択してからdeleteキーを使う、
・シフトキーを押してから、文字の斜め下等の何もないところをクリックし、そのまま五線譜の音符がかからないように運指や文字を矩形でに選択してからdelete
などが考えられます。
補足
装飾音符には、今のところ対応していません。(対応可能ですが、小さい音符に小さい運指を振る意味が少ないと思われるので未実行)
移動ドには対応していません。(対応可能ですが未検討)
プラグインの起動時の設定は保存されませんが、初期設定を変えることは可能です。
プラグインファイルの45行〜51行目の最後の数字を変更してください。(半角の数値のみ)
property var quenaLengthListInit : 12
property var fontListInit : 0
property var fontSizeInit : 16
property var yPositionInit : 0
property var xPositionInit : 0
property var partListInit : 0
property var colorListInit : 0
例1:ケーナの長さの初期設定を変えたい場合。45行目(上記の1行目)の 12 は、プラグインのメニュー内の上から数えて12番目の 中央のG管を表しています。これを該当する数に変更して下さい。
例2:初期設定の「ドレミと運指表示」は、上記2行目の 0 で与えられています。これを変更するには、0, 1, 2, 3, 4 のどれかとして下さい。
英語音名のフォントは、Helveticaにしてあります。これを変更したい場合には、347行目の
var fontFaceTagE="<font face=\"Helvetica\"/>";
Helvetica の文字のみを Times 等のPCにインストールされている他のフォント名に変更下さい。
このプラグインは、MuseScore Ver1.x までのプラグインとは、干渉することはありません。過去にMuseScore Ver1.xのプラグインをインストールしている場合には、削除しても、そのままでも問題ありません。また、MuseScore Ver1.xが共にインストールされている場合には、それぞれのプラグインが独立に動作します。
MuseScoreは、Ver2から、MIDIデータを楽譜化する機能が優れたものとなりました。ネット上には、いろいろな曲のMIDIデータが有償/無償で公開されています。これらをダウンロードしてMuseScoreで読み込むことによって、演奏したい曲の譜面を自在に作成することができます。手順は下記を参照下さい。
MuseScore Ver2でMIDIデータから楽譜を作成する手順
旧バージョンのファイル
Quena_Bolivia_v2_01.qml (2015.5.25版)
QuenaBolivia.ttf ボリビアケーナ用運指フォント
MuseScore v1対応の旧版
ケーナ運指フォントの作成法について
フォント QuenaBolivia.ttf は、Appleの iPad のアプリ、iFontMaker を使って作成しました。(Windows版も発売となっているようです。) 指でなぞるだけで簡単にフォントが作成できますので、iPadを持っている方はオリジナルの運指を作成することが簡単にできます。他の運指に変更したい場合、他の種類のケーナに対応させたい場合には、作成下さい。(Windows版もあるようです)
iFontMakerでのケーナフォント作成画面の例
欧文フォントのAを全ての孔を押さえた筒音として、半音づつ上がった音をB, C, D...の文字に割り当てています。
オープンソースのInkscapeを使用してフォントを作成することもできます。(尺八と琴用フォントの作成に使用しました。)
関連ページ
・MuseScoreで尺八譜 と篠笛譜
・MuseScoreで箏譜
・MuseScoreで三味線・三絃
・MuseScoreで二胡譜
・親ページに戻る
問題点や意見、感想、その他なんでもお聞かせ下さい(尺八用のフォームを流用)
Googleフォームを使っていますので、送信者の情報は(IPアドレス等も)残りません。
2012.6-2015.6 H Tachibana