MuseScore でケーナ (Quena, Kena) 譜
MuseScore Vre2対応の新版はこちら
以下は、MuseScore Ver1対応版です。
五線譜作成ソフト「 MuseScore 」の五線譜の音符の下にケーナの運指図を表示する機能(プラグインとフォント)を付加しました。ご自由にお使い下さい。プラグインとフォントは、GPLライセンスで公開しています。
2012.6.11
MuseScoreは、Mac, Win, Linuxで動作します。オープンソースのフリーソフトウェアでありGPLライセンスで公開されていますので、無料で(商用も含め)自由に使用することができます。改変も自由ですが公開する必要があります。
ケーナの運指を五線譜の音符の下に表示した例
3オクターブ目の運指は、楽器や演奏者によって異なると思われます。また一部が欠けています。
以下は、以前作成しました、MuseScoreで尺八譜 と篠笛譜 をケーナ用に改変したものです。
また、さらに尺八譜作成の元となったのは、リコーダー運指の表示機能を実現してくれたWerner Schweerさんらの下記です。GPL2.0で配布されています。
Recorder fingering
Copyright (C)2008 Werner Schweer and others.
使用法
(1)準備.五線譜作成ソフトのMuseScore をダウンロードし、インストールして下さい。無料であり登録も必要ありません。
http://musescore.org/
MuseScoreの使い方については、MuseScoreのWebページや、下記PDFファイルを参照下さい。
http://www-b.uec.tmu.ac.jp/shakuhachi/MuseScoreMemo.pdf
(2)運指を表示するためのフォントとプラグインのインストール
MuseScore以外に必要なファイルは、運指表示用フォントとプラグインの2つです。
ボリビアタイプのケーナ用運指フォント QuenaBolivia.ttfをここからダウンロードして下さい。
G管専用の運指機能のプラグインQuena_Bolivia_G.jsをダウンロードして下さい。右クリック等で保存できます。
(2−1)フォントのインストール
MacOSの場合
ダウンロードしたフォントファイル QuenaBolivia.ttf をダブルクリックして開き、インストールボタンでインストールして下さい。
Windowsの場合
コントロールパネルをクラシック表示にして[フォント]を開いて、その中に入れて下さい。(Windows XPの場合)
(2−2)運指を表示するプラグインのインストール
MacOSの場合
[アプリケーション]の中にある MuseScore を右クリック(Optionクリック)し、[パッケージの内容を表示]して、その中のフォルダ[Contents]→[Resources]→[plugins]の中に Quena_Bolivia_G.js を入れて下さい。
Windowsの場合
全ユーザーに対してインストールする場合、
C:¥Program Files¥MuseScore¥plugins
各ユーザー毎にインストールする場合、
C:¥Users¥¥AppData¥Local¥MusE¥MuseScore¥plugins
の中に Quena_Bolivia_G.js を入れて下さい。
以上でインストール完了です。
プラグインのインストール方法については、MuseScoreの公式サイトにあるマニュアルにも記載されています。
(3)実行
MuseScoreを起動し、メニューから[Plugins] →[Bolivia Quena in G]を選ぶと、音符の下に運指が表示されます。
注意
デフォルトの五線譜の間隔は狭いので、運指が五線と重なると思われます。
メニューの[スタイル]→[楽譜のスタイルを編集]→[ページ]→[段落の間隔]の値を 20 sp 程度に広げるのが適当です。
表示した運指は、1文字づつ選択して移動や削除することができます。
シフトキーを押しながらマウスで横に並んだ1行分を囲んで選択してからdeleteすることもできます。
複数行や曲全体にわたっての一括削除は現状ではできません。(従って、必要に応じて運指を表示させる前のファイルを別に保存しておくことをお勧めします。)
MuseScoreのバージョンが新しくなり、インストールしたときには、プラグインファイルを再度指定フォルダにインストールして下さい。(MacOSの場合)
参考
MuseScoreのファイル
・上記の表示例(運指付き) Quena_test.mscz
・上記の表示例(五線譜のみ) Quena_tested.mscz
G管以外の長さ用のプラグインを作成するのは、テキストエディターで Quena_Bolivia_G.js を編集することにより容易に行うことができます。これは言語 JavaScript で書かれています。フォントファイルは共通に使用できます。
例、G管よりも長いC管の場合
1) Quena_Bolivia_G.js をコピーし、例えばファイル名を Quena_Bolivia_C.js というように変更して下さい。
2) テキストエディターで開き66行目の pitch - 55 の数値を、pitch - 48 と変更して保存して下さい。
さらに、85行目のメニュー表示用の文字を 'Plugins.Quena Bolivia in C', 等に変更して下さい。
運指画像のサイズを変えたい場合には、Quena_Bolivia_G.js ファイルを開き、62行目の行末の数字32を、変更して下さい。
var font = new QFont("QuenaBolivia", 32);
を
var font = new QFont("QuenaBolivia", 48);
等に変更。この数字は、フォントのサイズを表すポイント数です。
サイズを変更すると、音符との位置関係も異なってきます。71行目の
text.yOffset = 8;
の8を、適宜変更下さい。
2つ以上のパートがある譜面にもQuena_Bolivia_G.js を少しだけ改変することにより対応できます。詳しくは、五線譜の下に尺八の音符を振る機能について説明したページを参照下さい。
MuseScoreで尺八譜 と篠笛譜
ケーナ運指フォントの作成法について
フォント QuenaBolivia.ttf は、Appleの iPad のアプリ、iFontMaker(当時の価格900円) を使って作成しました。指でなぞるだけで簡単にフォントが作成できますので、iPadを持っている方はオリジナルの運指を作成することが簡単にできます。他の運指に変更したい場合、他の種類のケーナに対応させたい場合には、作成下さい。
iFontMakerでのケーナフォント作成画面の例
欧文フォントのAを全ての孔を押さえた筒音として、半音づつ上がった音をB, C, D...の文字に割り当てています。
フォントは、iFontMakerのWebページの 2ttf においても公開(CC-NC)しています。
Shakuhachi
Shakuhachi Kinko
Shinobue
Quena_Bolivia
MuseScoreで尺八譜 と篠笛譜
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2012.6 H Tachibana