

MuseScoreで尺八譜と篠笛譜
Shakuhachi and Shinobue Notation Plugin for MuseScore ver.2.0


過去の MuseScore Ver1用プラグイン、フォント作成、関連情報は、こちら
MuseScore(ミューズスコア)は、五線譜を作成するソフトウェアです。高品位な多段スコアまで、自由に作成できる高機能なものです。音を鳴らすこともできます。オープンソースのプロジェクト(ライセンスはGPL Ver.3)であるため多くの開発者の協力によって作成されていて、フリー(自由)なソフトウェアであり、無償(フリー)で配布されています。このような形態であるため、ソースリストの変更による機能変更も自由にできますが容易ではありません。そこで比較的容易に機能拡張等を行うための仕組みのプラグイン機能が用意されています。このプラグインの機能を使って、五線譜の音符の下に和楽器の記譜を追加する機能を作成しました。尺八、篠笛、箏(13,17,20,25絃)、ケーナ、(二胡)に対応しています。
MuseScoreは2015年3月にVer.2となり、大幅に機能アップし、MIDIデータの譜面化の精度も著しく高くなりました。和楽器用の楽譜は少ないですが、ネット上で公開されているMIDIデータを読み込み、五線譜化し(必要に応じて移調し)ロツレチを振ることによって、容易に吹きたい曲を吹くことができますので、活用下さい。
(MuseScore Ver2でMIDIデータから楽譜を作成する手順)
また、楽譜情報の共通フォーマットであるMusicXMLに準拠しているので、Finale, Sibelius等からのデータ移行も容易です。

尺八用プラグインの概要
尺八は、長さが一寸刻みのものが多数あるため、同じ音程を演奏する場合にも、尺八の長さによって指使いが異なってきます。よく使用する長さの尺八(例えば一尺八寸とか一尺六寸)でしたら五線譜ですぐに演奏できる方も多いと思われます。また、一尺八寸管で吹きやすい調も限られています。これ以外の場合には、五線譜を見てそのまま吹くことは難しいためロツレチを振ると便利な場合があります。
これを楽に行うため、本プラグインでは、MuseScoreで入力された五線譜に尺八の指使いを表す音符の「ロツレチ」等を自動的に振る機能を提供しています。
・楽譜全体(何も選択しない場合)、または、選択部分のみ(青四角)に振ることができます。多段のスコアの一つのパートに振るには、一つの段の最初と最後の音符を選択して一つの段だけを選択することにより可能。
・フォントを選択できます。都山流(活字風、大メリ音○囲み等)、琴古流、ドレミ表記(移動ド対応)など。
・縦横方向の位置、文字サイズの調整ができます。
・表示色を変更できます。
・他のプラグインとの併用も可能です。尺八と篠笛と箏と十七絃のスコア等
ダウンロードとインストール Download and Install
尺八用プラグイン本体(拡張子がqml)1点と、表示用フォント(拡張子ttf)が数点必要です。
プラグインは、下記ファイルを右クリック(control+クリック)等で保存して、指定の場所に置いてください。(この1つのファイルのみ)
Shakuhachi_Notation_v2_02.qml (2015.5.20版)
保存時に拡張子の qml が他の名称にならないよう注意下さい。
・MacOSXのSafariでは、右クリックでダウンロードに保存を選び、ダウンロードフォルダから移動して下さい。別名で保存を選ぶと、拡張子にtxtが追加されてしまいます。
・Windowsでファイルの拡張子を非表示にしている場合も注意が必要です。
インストール場所
MacOSX では、下記です。
~/Library/Application Support/MusE/MuseScore/plugins
この意味は、各自ユーザーのホームディレクトリ[~]以下の[ライブラリ]→[Application Support]→[MuseScore]→[MuseScore2]→[plugins]
途中にある別の[plugins]フォルダに入れないでください。
[ライブラリ]のフォルダを開くには、ファインダーからoptionキーを押しながら画面上端の[移動]を使います。
または、書類→MuseScore2→プラグイン でも可。
なお、MuseScore2.0は、MacOSXの10.6(Snow Leopard)以前では動作しません。10.7(Lion)以降が必須です。
Windows、Linuxの方(Macも)は、プラグインのインストール方法(MuseScoreのサイト内)参照
Windows XPでは、プラグン自体は動作するようですが、開かれたパネルが空となり操作不能であることを確認しました。これについてはQtの問題であると考えられ、サポートの予定はありません。
フォントは、以前のバージョン用のものをそのまま用いますので、既にインストールされている場合にはShakuhachiTozan1.ttf以外は、必要ありません。(また、フォントは、8つ全部インストールされていなくても使うものだけで問題ありません。インストールされていないフォントを選ぶと、関係ない文字が表示されるだけです。)
使用するフォント
- ShakuhachiTozan1.ttf このフォントは2015年5月8日に更新しました。
- Shakuhachi18.ttf
- ShakuhachiO.ttf
- ShakuhachiKinko.ttf
- ShakuhachiFingeringTozan.ttf
- ShakuhachiFingeringNotationTozan.ttf
- Doremi.ttf (篠笛用と共通)
- Doremib.ttf (篠笛用と共通)
ダウンロード後、これらのファイルをMacOSではダブルクリック、Windowsでは右クリックしてインストールして下さい(Windowsのバージョンによって方法が異なる場合があります.)。フォントのインストール操作後には、フォントファイル自体は削除しても問題ありません。(注:上記のプラグインの場所にフォントファイル置くだけではインストールされませんので注意。プラグインを実行後に、ロツレチでなく英文字が表示されるのはフォントのインストールがうまくいっていない場合です。)
MuseScoreでのプラグインの起動まで
上記のインストールを行っただけでは、プラグインのメニューには、[Shakuhachi Notation]が表示されません。
MuseScoreのメニューの[プラグイン]→[プラグイン マネージャ]を開き、Shakuhachi_Notation_v2_01をチェックして下さい。
メニューの[プラグイン]内に表示され、使用できるようになります。
このプラグインのライセンスは、MuseScoreと同様の GPL ver.3です。
操作法と機能
何か音符が入力されている状態で、
メニューの[プラグイン]→[Shakuhachi Notation]から起動すると、メニューウィンドウが表示されます。
- Shakuhachi Length では、尺八の種類を指定します。18が一尺八寸管です。数値の右側の◇の上下をクリックすることにより一寸単位で変更することができます。
極端に長い管の場合の注意:一尺八寸管の倍の長さで一オクターブ低い管は、三尺六寸管と呼ばれますが、プログラムでは、一寸を 1 としていますので、18+12(1オクターブ)=30が、一オクターブ低い管を表すことになります。
- Font では、
Tozan(都山流)
Tozan2(都山流2)
Tozan2( )(都山流半音の○囲み)
Kinko(琴古流)
Fingering(指使い表示)
Tozan+Fingering(都山流+指使い)
DoReMi (Katakana)(カタカナでドレミを表示)
CDEFG(英語音名のCDEFGABを表示)
が選択できます。
ドレミは、一尺八寸を基準としています。長さを変えることによって移動ドの表記となります。英語音名は移動しません。
- Font Size では、「ロツレチ」等の文字サイズを指定します。
- Y (Tate) Position では、上下方向の位置を調整します。正の値で下側、負の値で上側に移動します。
- X (Yoko) Position では、横方向の位置を調整します。正の値で右側、負の値で左側に移動します。
- Part では、表示する声部を選択します。MuseScoreでは4つの声部を使用できます。MuseScoreの入力画面の右上の1 2 3 4
- Color では、表示色を選択します。黒、赤、青、緑、紫、灰色から選択できます。

音符の一部分のみに振りたい場合には、両端の2つの音符をシフトクリックして、青四角で囲んでからShakuhachiプラグインを起動して下さい。

表示したロツレチを削除するには、何通りか方法があります。
・[編集]→[元に戻す]、
・ひとつづつ選択してdelete
・ロツレチのどれか一文字を右クリックして[選択]→[全ての類似した要素]によって選択してからdeleteキーを使うと楽譜全体から消去できます。

・シフトキーを押しながら、ロツレチの文字の斜め下等の何もないところ(文字や他の音符のない微妙な場所)から五線譜の音符がかからないようにロツレチだけを矩形に選択してからdelete

補足
このプラグインは、MuseScore Ver1.x までのプラグインとは、干渉することはありません。過去にMuseScore Ver1.xのプラグインをインストールしている場合には、削除しても、そのままでも問題ありません。また、MuseScore Ver1.xが共にインストールされている場合には、それぞれのプラグインが独立に動作します。
設定は、プラグインを起動する毎に初期化されます。設定を保存する機能を内包していますが、通常動作しません。プラグイン クリエータで読み込み、実行した場合には、設定が保存された状態で使用することができますが、一般的な使用方法ではありません。
もし、設定保存機能の部分が悪さをするようでしたら(保存機能部分をコメントアウトした)Shakuhachi_Notation_v2_01_noSave.qmlをお使いください。
プラグイン本体は、テキストファイルのプログラムです。テキストエディタで開き修正することが可能です。
45行目から52行目の下記、各行のコロン:以下の値を変えることにより、起動時の初期値を変更することができます。
フォントサイズを小さくしたい場合は、13 を 11 等として下さい。
フォントや色の指定番号は、0から始まります。起動時に青としたい場合には、2として下さい。
property var shakuhachiLengthInit : 18
property var fontListInitNumber : 0
property var fontListInitName : "ShakuhachiTozan0"
property var fontSizeInit : 13
property var yPositionInit : 0
property var xPositionInit : 0
property var partListInit : 0
property var colorListInit : 0
MuseScore v2対応プラグインの過去のバージョン
Shakuhachi_Notation_v2_01.qml (2015.5.8)
MuseScore Ver1対応版
MuseScoreについてまとまって知りたい方はピアノ奏者の書籍 「MuseScore」ではじめる楽譜作成 仙石けい著、工学社 が適当です。2015年5月発売
(プラグインについての記載はありませんでした。Ver2になって強力になったMIDIデータを読み込んで五線譜化する方法についてもありませんでした。)
関連リンク
・MuseScoreで箏譜
・MuseScoreで三味線・三絃
・MuseScoreでケーナ
・MuseScoreで二胡譜(MuseScore V2未対応)
・MuseScore Ver2でMIDIデータから楽譜を作成する手順
・親ページに戻る
他の関連ソフト
MuseScore等の五線譜から尺八専用の縦譜を作りたい場合には、ShakuViewerがお勧めです。
ShakuViewerでは、五線譜の音符の一つづつに記入できる[譜表テキスト]に指定の文字を入力しておくことで、替え指や縦譜独自の記号の表示などもできます。
MuseScoreからShakuViewerへは、MuseScoreで保存できる楽譜データの標準規格であるMusicXML形式のデータを経由していますので、Finale, Sibelius 等のMusicXMLを書き出せる他のソフトで作成した五線譜も利用できます。
MuseScoreから直接ShakuViewerを呼び出すためのプラグインも別途提供されています。
ShakuScoreでは、ShakuViewerと同様にMuseScoreで入力された五線譜を「横譜」または「縦譜」に変換することができます。こちらもおすすめです。


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MuseScore v.2用 篠笛プラグイン


篠笛は、囃子用、唄用、指孔の数にも種類があります。ここでは、音律が平均律に近い唄用の七孔の篠笛を対象にしています。その中でも、八笨(本)調子、七笨調子の笛などと半音ごとに、多数の長さのものがあります。同じ音程を演奏する場合にも、篠笛の調子(長さ)によって指使いが異なってきます。よく使用する長さの篠笛(例えば八笨調子)でしたら五線譜ですぐに演奏できる方も多いと思われます。また、八笨調子の笛で吹きやすい調も限られています。これ以外の場合には、五線譜を見てそのまま吹くことは難しいため指使いを表している数字を振ると便利で、これを自動化することができます。調子(笨, 本)が一増えると笛が短くなり、全体の音程が半音"高く"なります。調子の数字が小さくなると、笛が長くなり、半音ずつ音程が低くなります。ゼロより低くなる音程の場合には、マイナスで表します。

以下、尺八用プラグインとインストール方法、起動方法は同様です。(このページの上方を参照下さい.)
使用ファイルは、下記のプラグイン本体とフォント6点、内、ドレミ表示用フォント2点は尺八用と共通です。
プラグイン本体 所定の場所(尺八の場合と同様)に置いてください。
Shinobue_Notation_v2_03.qml (2015.6.02版)
過去のv2_01とv2_02では、篠笛の笨数を大きくすると、音程が上がるべきところ、音程が下がるという間違いがありました。(尺八とは逆の関係にありますが、尺八用を流用して作成したため、プログラム中の+-が逆だったのに気づいていませんでした。)
フォント(以前のものと同じです。)ダウンロード後、これらのファイルをダブルクリックしてWindowsやMacOSにインストールして下さい。フォントのインストール操作後には、5つのファイル自体は不要となります。(上記のプラグインの場所に置いてもインストールされません。)
- Shinobueb.ttf
- ShinobueS.ttf
- ShinobueX.ttf
- Doremi.ttf(尺八用と共通)
- Doremib.ttf(尺八用と共通)
操作法と機能
何か音符が入力されている状態で、
メニューの[プラグイン]→[Shinobue Notation]から起動すると、メニューウィンドウが表示されます。
- Shinobue (Hon) では、篠笛の笨数を指定します。8が八笨調子でドレミがそのまま吹ける笛です。数値の右側の◇の上下をクリックすることにより一笨単位で変更することができます。
- Font では、
篠笛の数字譜
同(福原流のメ表記)
DoReMi (Katakana)(ドレミをカタカナ表記)
CDEFG(英語音名)
から選択できます。ドレミ表示は、八笨調子を基準としています。値を変えることによって移動ドの表記となります。英語音名は移動しません。
- Font Size では、文字サイズを指定します。
- Y (Tate) Position では、縦方向の位置を調整します。正の値で下側、負の値で上側に移動します。
- X (Yoko) Position では、横方向の位置を調整します。正の値で右側、負の値で左側に移動します。
- Part では、表示する声部を選択します。MuseScoreでは4つの声部を使用できます。(MuseScoreの入力画面の右上の1 2 3 4)
- Color では、表示色を選択します。黒、赤、青、緑、紫、灰色から選択できます。

補足
プラグイン本体は、テキストファイルのプログラムです。テキストエディタで開き修正することが可能です。
45行目から52行目の下記、各行のコロン:以下の値を変えることにより、起動時の初期値を変更することができます。
フォントや色の指定番号は、0から始まります。
property var shinobueLengthInit : 8
property var fontListInitNumber : 0
property var fontListInitName : "Shinobue"
property var fontSizeInit : 16
property var yPositionInit : 0
property var xPositionInit : 0
property var partListInit : 0
property var colorListInit : 0
なお、プログラムは、プラグインクリエータ内からの起動時のみ動作する設定を保存する機能を内包しているので、煩雑になっています。
MuseScore v2対応篠笛プラグインの過去のバージョン
Shinobue_Notation_v2_02.qml (2015.5.20版)
Shinobue_Notation_v2_01.qml (2015.5.8版)
Shinobue.ttf
お願い
篠笛の場合も、上記のMuseScoreで尺八譜(アンケート)に何かご意見をお願いします。
MuseScore全般について
サウンドフォントを入れ替えると、再生楽器音の品質を向上させることができます。デフォルトでは、TimGM6mb.sf2(5.7MB)のサウンドフォントがインストールされます。
上記リンクから、MagicSF_ver2.sf2(67.8MB) や FluidR3_GM.sf2(141MB) をダウンロードして入れ替えることができます。
音が出ない場合は、下記をチェック
MuseScoreの[環境設定]→[一般]→[プラグイン] でファイルの場所を設定
[表示]→[シンセサイザー] にFluidR3_GMが表示されているかどうか。
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