Koto

MuseScoreで箏(琴)譜

Koto

MuseSoreの五線譜の下に、箏(十三絃)、十七絃箏、二十絃箏、二十五絃箏の音符を自動的に振る機能

Koto Notation Plugin for MuseScore (Koto : Japanese Harp, Zither) Open Source Free Softwere

旧MuseScore Ver1対応版は、こちら(関連した解説は、こちらの方が豊富です。)
尺八と篠笛用プラグインは、こちら

このページでは、五線譜作成ソフト「 MuseScore 」 で入力された音符の下に、箏(琴)の音符である一二三四五六七八九十斗為巾(弦を表している)を表示するためのプラグインとフォントを紹介・配布しています。(プラグインとは、元のソフトに新たな機能を後から付け加えるためのプログラムです。)MuseScoreは、オープンソースであるため、世界中の人々の協力によって開発が続けられており、フリー(自由)ソフトウェアであり、無償(フリー)で配布されています。
MuseScoreに本プラグインをインストールすることにより、五線譜の音符の下に箏の音符を振ることができ、演奏時にわかりやすい五線譜を作成することができます。
また、MIDIデータを読み込んで譜面化する機能が強化され実用的となり、レパトリーを増やすにも最適です。(MuseScore Ver2でMIDIデータから楽譜を作成する手順

箏(琴)は、絃に演奏中にも可動できる柱(じ)を立てて、絃の音程を決めて弾きます。調絃には、古典的なもの(平調子、雲井調子他多数)があり、また、現代曲、ポップス等では、曲の中に出てくる音によって曲ごとに調絃を決めて演奏します。そのため、五線譜を見て、すぐに絃の番号と結びつけて弾くのは、容易ではなく、音符の下に一二〜十斗為巾と振ることが行われています。

まだ不具合も残っていると思われます。
些細な点でも、下のアンケートフォーム等から連絡ください。

概要
下図のように五線譜の音符の下に箏の音符を、設定された調絃に従って自動的に振ることができます。
押し手は、半音上げ(弱押し)、一音上げ(強押し)、一音半上げ(二重押し、最強押し)に対応し、弾くことが困難な音は、四角□で表示します。
五線譜での一つの音程に対して一つの箏の音符を当てはめるため、一と五が同じ音程の平調子を正しく表示することはできません。(必要に応じて一文字づつ入力しなおすことは可)
調絃替えがある場合には、小節や音符を青い四角で選択してからプラグインを実行することによって対応できます。

 

インストール
箏用プラグイン本体(拡張子がqml)1点と、表示用フォント(拡張子ttf)が数点必要です。

プラグインは、下記ファイルを右クリック等で保存して、指定の場所に置いてください。(この1つのファイルのみ)ファイルの拡張子は、qmlです。MacOSのSafariで名前を付けて保存すると、拡張子に txt が付加されてしまいますので、この場合は、 .txt を削除して下さい。
プラグイン本体
Koto_Notation_v2_01.qml

うまく行かない場合や、より詳しい説明は、尺八用プラグインのページを参照下さい。

インストール場所
MacOSX では、下記です。
~/Library/Application Support/MusE/MuseScore/plugins
この意味は、各自ユーザーのホームディレクトリ[~]以下の[ライブラリ]→[Application Support]→[MuseScore]→[MuseScore2]→[plugins]
途中にある別の[plugins]フォルダに入れないでください。
[ライブラリ]のフォルダを開くには、ファインダーからoptionキーを押しながら画面上端の[移動]を使います。
なお、MuseScore2.0は、MacOSXの10.6(Snow Leopard)以前では動作しません。10.7(Lion)以降が必須です。

Windows、Linuxの方(Macも)は、プラグインのインストール方法(MuseScoreのサイト内)参照
Windows XPでは、プラグン自体は動作するようですが、開かれたパネルが空となり操作不能であることを確認しました。これについてはQtの問題であると考えられ、サポートの予定はありません。


フォント 必要なものだけでも構いません。フォントがインストールされていない楽器を選ぶと、関係ないアルファベットが表示されるだけで実害はありません。
ダウンロード後、これらのファイルをダブルクリックしてWindowsやMacOSにインストールして下さい。フォントのインストール操作後には、7つのファイル自体は不要となります。(注:上記のプラグインの場所に置いてもインストールされません。プラグインを実行後に、斗為巾でなく英文字が表示されるのはフォントのインストールがうまくいっていない場合です。

MuseScoreでのプラグインの起動まで
上記のインストールを行っただけでは、プラグインのメニューには、[Koto Notation]が表示されません。
MuseScoreのメニューの[プラグイン]→[プラグイン マネージャ]を開き、Koto_Notation_v2_01をチェックして下さい。
メニューの[プラグイン]内に表示され、使用できるようになります。

このプラグインのライセンスは、MuseScoreと同様の GPL ver.3です。

操作法と機能
何か音符が入力されている状態で、
メニューの[プラグイン]→[Shakuhachi Notation]から起動すると、メニューウィンドウが表示されます。


Tuningでの調絃データの入力例(太字部分をコピー&ペーストできます。)

十三絃箏(入力例に表示されているもの)
一の糸の音程を表すMIDIノートナンバー:60 中央のド
絃の番号:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
絃の音名:C D E F E A B C D E F G A
    :ドレミファソラシドレミファソラ
入力用の13の数字:0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21

十七絃箏の場合の例
ドから始まるドレミの場合
絃の番号:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
絃の音名:C D E F E A B C D E F G A B C D E
入力用の17の数字:0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21,23,24,26,28(途中まで同上)

二十絃箏
絃の番号:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
絃の音名:C D E F E A B C D E F G A B C D E F G A B
入力用の21の数字:0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21,23,24,26,28,29,31,33,35(途中まで同上)

二十五絃箏
絃の番号:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
絃の音名:C D E F E A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F
入力用の25の数字:0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21,23,24,26,28,29,31,33,35,36,38,40,41(途中まで同上)

二十五絃箏(低音用)
一の糸:48(入力用)1オクターブ下げたドの場合
絃の番号:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
絃の音名:C D E F E A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F
入力用の25の数字:0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21,23,24,26,28,29,31,33,35,36,38,40,41(同上)





表示した箏譜削除するには、
・[編集]→[元に戻す]、
・一文字を右クリックして[選択]→[全ての類似した要素]によって選択してからdeleteキーを使う、
・シフトキーを押してから、文字の斜め下等の何もないところから五線譜の音符がかからないようにロツレチだけを矩形に選択してからdelete
などが考えられます。


補足

Koto13Ta.ttf フォント(活字体的な十三絃箏のフォント)を使った場合に一部のプリンタ(Richo C830)でエラーが出て印刷できないという症状が報告されています。今のところ解決はしていませんが、他にも問題がありましたらアンケートフォーム等から連絡下さるようお願いします。

このプラグインは、MuseScore Ver1.x までのプラグインとは、干渉することはありません。過去にMuseScore Ver1.xのプラグインをインストールしている場合には、削除しても、そのままでも問題ありません。また、MuseScore Ver1.xが共にインストールされている場合には、それぞれのプラグインが独立に動作します。

プラグイン本体は、テキストファイルのプログラムです。テキストエディタで開き修正することが可能です。
76行目から84行目の下記、各行のコロン:以下の値を変えることにより、起動時の初期値を変更することができます。
フォントや色の指定番号は、0から始まります。
下記3行目(78行目)の先頭の // を取り除き、2行目の先頭に // を入力すると、起動時に25絃の調絃用数値を表示させることができます。// は、これ以降をプログラムとみなさずコメントとするという意味です。

  property var selKotoInit : 0
  property var tuningInitText : "0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21" // for 13
//  property var tuningInitText : "0,2,4,5,7,9,11,12,14,16,17,19,21,23,24,26,28,29,31,33,35,36,38,40,41"  // for 25
  property var tuningBaseInit: 60
  property var fontSizeInit : 12
  property var yPositionInit : 0
  property var xPositionInit : 0
  property var partListInit : 0
  property var colorListInit : 0

スクイ爪の「ス」などを自動入力する機能は、今のところありませんが、後から手入力することはできます。
スに変えたい箏の音符を全て消してから、一つの五線譜の音符に[譜表テキスト]として「ス」を入力します。
[譜表テキスト]の入力は、パレットの[テキスト]内の[譜表テキスト]を音符にドロップする、または、音符を選択してからメニューの[追加]→[テキスト]→[譜表テキスト]を使います。
一つの「ス」を入力した後、「ス」をクリックして選択し、コピー(command/control + C )してから、次のスとしたい五線譜の音符をクリックして選択し、貼り付け(command/control + V)ることにより、比較的楽にたくさんの「ス」を入力することができます。


問題点
和音の中に押し手があると、左右に少しずれる。

プログラムは、プラグインクリエータ内からの起動時のみ動作する設定を保存する機能を内包している等のため、無駄が多く煩雑になっています。

三味線、三絃の表示の要望もあると思います。MuseScoreのTab譜(タブ譜)作成機能で三味線(三絃)的なタブ譜を作成してみました。下記リンクを参照ください。2015.6

MuseScoreについてより詳しく知りたい方は書籍 「MuseScore」ではじめる楽譜作成 仙石けい著、工学社 が2015年5月に発売となっています。
(プラグインについての記載はありませんでした。また、Ver2になって強力になったMIDIデータを読み込んで五線譜化する機能についても記述はありませんでした。)

余談
MuseScoreには、タブ譜の作成機能もあります。
この機能を無理やり使って、六段の調のタブ譜を作ると、下記のような表示ができます。(プラグインは必要ありません。)
2段目は、調絃を表示しています。 調絃の設定は右図
 
タブ譜の作成法については、下記の「MuseScoreで三味線・三絃」のページを参照下さい。

このような記譜法は、琴曲楽譜「六段の調」坂本睦 日本音楽統一会(大正2年、1913年)(国会図書館 近代デジタルライブラリー)にも見られます。



関連リンク
MuseScoreで尺八譜 と篠笛譜
MuseScoreで三味線・三絃
MuseScoreでケーナ
MuseScoreで二胡譜(MuseScore V2未対応)
MuseScore Ver2でMIDIデータから楽譜を作成する手順
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他の関連ソフト
MuseScoreの五線譜から箏の縦譜を作りたい場合には、KotoViewerがお勧めです。三絃(三味線)にも対応しています。
KotoViewerでは、五線譜の音符の一つづつに記入できる[譜表テキスト]に指定の記号を入力しておくことで、スクイ爪などの表示もできます。


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ぜひ御意見をお聞かせ下さい(尺八とありますが、箏の場合もここで.)

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2014.2 - 2015.5 Hiroshi Tachibana