鼻笛(Nose Flute) Humanatoneの簡単な改造例
米国のプラスティック鼻笛Humanatoneは、1ドル前後と安価ですが、オモチャとして作られたものでもあり、楽器としての性能はあまり望めません。
特に高音域が出しづらいため、これを改善するために、テープを貼ってみたところ大きな効果がありました。2011.12-2012.1
2015.10 BocarinaのScotchテープによる簡単な改造の別ページを作成しました. これもぜひお試し下さい.
オリジナルのHumanatoneに鼻からの空気漏れ防止のため、テープを付加したもの。低〜中音域は豊か。高音域は出し辛い。
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A. [GOOD++] 両面からスコッチメンディングテープを貼ったもの。テープを貼る位置、張力、両側からテープ同士が張り合わさる位置(この写真の前後方向)など最も微妙で、なかなか同じ物を作れません。低域は、テープ自体の振動にも助けられて、オリジナルと音色は異なりますが豊かです。高音域は、オリジナルよりもずっと出しやすく、コントロールも容易。唇が荒れ時のため上唇が当たる場所に絆創膏を貼っています。
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B. [GOOD] 裏面に布ガムテープを貼付けたもの。テープの中央部を手前側に少し湾曲させておかないと鳴りません。位置決めは微妙。ガムテープの形状によって鳴らないこともあり、再現性は中程度。低音域は比較的豊か。高音域は、A.には劣るが、オリジナルよりはずっと楽。
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C. [GOOD] 外側からスコッチメンディングテープを貼付けたもの。位置決めは微妙。張力は少し弱め。再現性は1/3程度(3回貼り直せば成功程度、また、個体差があるようで何回貼り直しても低音域が響かないものが1割以上程度ありました。)ですが、最も容易に加工できます。低音域はテープの振動で、Aには少し劣る程度で良。テープのはみ出させ方が、少なかったり多すぎたり、張力が高いとテープ自体が振動せずに低域の吹き答えがでません。高音域はA.には少し劣ります。全体的に弱く吹き、特に低音を軽く吹くならばテープの位置を半分以上ウィンドウェイに近づけるのも有効です。
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D. 外側からセロテープを貼付けたもの。位置決めはC.と同様に微妙で中央は反っている必要あり。鳴りはC.と同等。セロテープは吸湿性が高く耐久性が悪いと思われる。
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F. エッジ部分を切断して移動し、ウィンドウェイの出口からエッジまでの距離を狭めたもの。切り取った部分は、鳴りを良くするため、わずかに手前に傾けています。高音は少し良くなりましたが、エッジが鋭角でないためか、近づけたことにより全体的に鳴りが悪くなっています。
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Fb. エッジ部分を切断して移動。さらにエッジ先端をスコッチテープで鋭角にしたもの。F.よりは高域も鳴るようになりますが、工作の手間ほどではありません。切り取った部分は、わずかに手前に傾けています。
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G. スコッチメンディングテープを手前から裏へ、ループ状に貼ったもの。位置決め、微妙な膨らみや、折り目位置の前後関係が鳴りに大きく影響。A.に少し劣る。低域はC.に少し劣る。
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N. 油粘土(100円ショップのもの。油臭はない)でウィンドウェイを狭めたもの。オリジナルよりも高音域が出しやすくなり息の量が少なくて良いが、全般的に鳴りは、あまり良くない。
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Nb. [GOOD+] 油粘土でウィンドウェイを狭め、さらに外側からスコッチテープを貼ったもの(N.とC.を組み合わせた形)。息の量が少なくて済み、高音域の鳴りは良好。低音域が劣るが、かなり良い。さらに粘土の量とテープの貼り方等で低音域を改善すれば、最良となると思われます。
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全て音色は、ある程度大きく〜微妙に異なります。
現時点では、A.とNb.が優れています。
C.は、テープを外側から貼るだけ(位置決めは微妙)ですので、オリジナルで吹いている方は、ぜひとも試してみて下さい。高音域の鳴らしやすさが全く変わります。
Hiroshi Tachibana