Bocarinaの簡単な改造

鼻笛(Nose Flute)をHumanatone(米国のプラスティック製でいわゆるおもちゃ)で初めてまもなく、高音域が出しにくいため、歌口部分にテープを貼って性能を改善したことがありました。
鼻笛(Nose Flute) Humanatoneの簡単な改造例
その後、Bocarina(ボカリナ)と出会い、あまりの性能の違いによってHumanatoneは一切吹かなくなっていました。 Bocarinaは、楽器として大変優れており小手先の改造は、逆効果だと思っていましたが、Humanatoneと同様にテープを貼ることで、高音の出しやすさがだいぶ改善されましたので、試みた例を記します。ただし、中低音域のある程度の悪化は避けられませんので、トータルな意味での改善とは言えませんが、高音の出しやすさを体験してみる価値はあります。2015.10

使用材料:幅の違うスコッチテープ(Scotch tape)の2種

下図のようにスコッチテープを貼り、鳴りを比較しました。
いずれも、歌口部分の間隔が変化するようにテープは斜めに貼っています。

図1.表側

図2.裏側


上図の各番号に対応した貼り付け方
1.幅広テープを片側はそのまま、反対側の間隔が半分近く隙間が狭くなるように斜めに貼った。
2.幅広テープを縦半分に切り、中央部の隙間はそのまま残し、両側に向かって狭くなるように斜めに貼った。
3.幅細のテープを1と同様に約2/3斜めに貼った。
4.幅広テープを丸く切り、中央に裏から覗かせた。(表からの場合は鳴りが悪かったので裏からとしました。)
5.幅細のテープを丸く切り、中央に裏から覗かせた。
貼り付けた部分は、浮いてくる場合もあるので適宜押し付けた。1〜3のテープの折り返し部分も同様にエッジが甘くならないように気をつけた。

鳴りの評価
1.高音は非常に良く鳴り、かつ音質も良く、吹いた時に感じる圧力も大きくなってコントロールも容易になる。D5〜D7以上が非常に良い。これ以下の低音の鳴りは悪化するも、他の鼻笛(他の複数種のプラ製)よりはずっとよい。高音だけが続く曲などでは、持ち替えて使う価値はあり。
2.低域は1より良いが、全体的に3〜5に少し劣る。
3.高音は鳴らしやすくなるが1よりは音質も吹きやすさも少し悪い。中低音の悪化はある程度あるが、低域もかなり大きく豊かに鳴らせるため、全体のバランスもかなりいい。
4.5に少し劣る
5.3とほぼ同じ。出っぱらせる形や高さをさらに調整すれば、もっと良くなると思われる。

簡単に実行でき、原状回復も容易なので、1での高音の出しやすさを体感し、3での全体的なバランスを試してみることを大いにおすすめします。

多くのビギナーは低音域を十分には鳴らすことができていないと思われますので3での低域の悪化の影響も少ないと思われます。
さらに効果的な貼り方、他の方法等が見つかりましたら公開下さるようお願いします。


尺八奏者のためのNose Flute(鼻笛)に戻る

Hiroshi Tachibana