富士山頂での演奏法・注意点


富士山頂で箏、尺八、三絃を演奏する方法 1999.1.27改訂
〜だれでもなれる日本一の演奏家〜

とにかく、自分でかついで登ることにつきますが、ここ6年間で7回、全部の登山口から上り下りしましたのでその経験から参考になるであろうことをメモ代わりに残しておきます。大荷物を背負ったのは、箏と自転車のそれぞれ1回ずつだけで、それ以外は尺八2〜3本と篠笛程度です。

登山口は、行けるところまで車で行くとすると、時計回りに北側から、
河口湖口
須走り口
御殿場口
富士宮口
の4つがあります。
所要時間は短い順に
富士宮口
河口湖口
須走り口
御殿場口
です。河口湖口は、一人で急いで4時間程度(体調の良いとき)、大勢で登ったときには8時間程度までかかったこともあります。御殿場口と須走り口は標高が低く大分時間がかかります。特に御殿場口は始めが砂地なので登り辛く大変です。

山歩きを慣れていない人は、始めは、とにかくゆっくり登り始めることです。平地でのゆっくり歩く速度では速すぎます。はじめは誰でも楽なのでペースを上げてしまいがちです。そのまま登り切れるような並外れた体力があれば別ですが、普通の人は途中でバテてしまいます。いったんオーバーヒートしてしまうと、空気の薄い高所で回復するのはほとんど不可能です。限界内で余裕を持って登る方が結局早く頂上に達することができます。
河口湖口から登る方が一番多いでしょうが、五合目〜六合目までの前半が下りなため、早足になってしまいます。そのままのスピードで登り始めると六合目でへばり始めてしまいます。
登りになったらひたすらゆっくり、を心がけます。
八から九合目ともなると空気がかなり薄くなってきます。呼吸を一歩に一回、休んでいる間は、うなだれずに、常に意識して息をたくさん吸いましょう。(心肺機能が弱いか、普段運動をしていない人には難しいかもしれません。)
途中で水分とエネルギーを補給することも非常に大事です。まず、2〜3時間前に食事をして、五号目を出発するときには例えば液状カロリーメイトの缶などを飲んでエネルギー補給をしておきます。その後、六号目、七号目、八号目、九号目それぞれで水分補給と吸収の良いゲル状のエネルギー補給用飲料などで補給すれば万全でしょう。

個人差はあるでしょうが演奏するのに、特に息苦しいということはありません。 また、この程度の空気の薄さでは楽器の鳴りにも、あまり影響ないようです。とは言っても、風のある屋外ですし、体調も普段と同じではなく、違和感はあり、実際にはかなり違うかもしれません。

昼間に登る場合には、紫外線が非常に強いため、日焼けに注意する必要があります。顔に日焼け止めを塗っても唇を忘れていると日焼けして熱っぽくなり演奏に支障をきたします。体の日焼けは下山後の体力の消耗、回復に影響します。唇の日焼けは、しばらく尺八を吹かなくてもいいアマチュアならばいいでしょうが、プロ、セミプロの方は十分な注意が必要です。 むら息などを長時間続けると頭がくらくらしたりしますが、その点、富士山頂は酸素が少ないために、いくらでも続けられます。初心者も酸素過多になることなく練習ができます。息を使う量の少ない弱音でのロングトーンでは、苦しくなって一度息を吐いてから吸うというような息継ぎが必要になる場合もあります。 楽器も気圧の変化で異常をきたすことはありませんでした。 太鼓類は持っていきませんでしたが気密性がよいと問題があるかもしれません。 三絃も胴の部分の気密性が完璧であったりすると皮に圧力がかかるかもしれないので棹をちょっとだけゆるめておいた方がいいかもしれません。
箏のザックへの取り付け方
 40リットル程度以上のザックでサイドに上下2カ所ベルトの付いている様なものだと、左右のベルト通しの部分に一本の長めのベルトを通して箏を固定します(上下2カ所)。次に箏の下部をベルトで固定し下にずり落ちないようにします。ザックの下部中央にわっかや、紐を通すところがあればそこから紐を通して箏の下部を押さえて、先ほど通した左右のベルトの下の方にくくりつけます。以上で固定完了です。登りでは、足を前に出しかがみぎみになるので、箏はザックの下端より下にかなりはみ出していてもかまいません。一方、下りでは段差を降りるときに足を後ろに上げることになって箏を踵に引っかける恐れがあるので、不安定になりますが箏を高めにセットします。一回くらいは、こけるでしょうから箏の下端部分には衝撃吸収のために何か入れておきましょう。転んで腰から落ちるときに箏が先に地面に着きます。逆に腰よりも箏を上げていると腰から落ちることになり怪我をする心配もあります。背骨や腰に怪我をするよりは箏を犠牲にするようにします。

登りの準備
 自転車で心肺機能を高めましょう。ペダルを押す運動は登りの体を押し上げる動きと共通しています。
下りの準備
 ジョギングで足を鍛えましょう。下りの足への衝撃は自転車では訓練できません。

山頂の山小屋の売店で焼印を押してくれます。記念に尺八や箏に押してもらいましょう。 吉田口山頂の小屋の一つで焼印を押してくれますので探してみて下さい。吉田口山頂と富士宮口山頂の神社の印は、焼印でなくハンマーで叩きつける朱印であるため、楽器には不向きです。8月の最終週には山頂の小屋は閉じていることが多いため注意が必要です。

ふもとで30度以上の真夏日でも山頂は10度以下、夜中は氷点下にもなります。
晴れていて急いで日帰りなら短パンとウィンドブレーカー程度でも大丈夫です。
富士山に登る人の割合は、登山愛好家よりも圧倒的に素人が多いのでマナーが悪いす。
山小屋も、他の山での雰囲気はありません。
寝るスペースは肩幅+α程度で煎餅布団は、湿気ています。
初めての本格?登山が富士山では、山が嫌いになる人も多いかもしれません。
私は嫌いではありませんが、登山道には緑はなく岩がごろごろしているだけで すが、岩の色も場所によって赤茶、黒、灰色と異なり、山肌が崩れたところな ど趣のあるものです。一部の日陰には雪も残っています。頂上の火口、お鉢の内部には1年中雪があります。
見晴らしは天気次第では抜群です。
日の出の御来光を見るために夜中に登る人もかなり大勢います。日の出前の明るくなった頃に9号目から頂上まで人の列で渋滞して頂上で御来光を拝めないということもあります。へばっている人がたくさんいるので狭い登山道の中で追い越して登るのも大変です。お盆付近は大渋滞となり頂上を前に進めなくなります。
梅雨明け1〜2週間が一番天候が安定しています。9月始めでも十分登れますが、初雪の心配があります。 8月25日頃にシーズンが終わり、頂上から順々に山小屋が閉鎖されています。(食料・水が買えません。トイレもなくなります。)
以上を参考に日本一の演奏家になりましょう。


山頂演奏会
3776m剣ヶ峰で箏を担いで

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